Maximizing CPU Usage on Ideapad Chromebook (Debian)
はじめに
Ideapad ChromebookのCPU設定を変更して、ある程度サクサク動くように出来る方法を共有します。
⚠基本的にLinuxはCPUやメモリパフォーマンスにおいて既に最適化されています。ほぼほぼ必要ないと思いますが、あくまでこういうやり方もあるということの紹介です⚠
あくまで自己責任でお願いします
※ChromeOSからDebianに変更しているものです。詳しくは以下の記事を読んでみてください。
目次
今回の目次は以下の通りです。
- システム情報の確認
- 基本的な使用方法
- 全CPUコアを一括でパフォーマンスモードに設定する方法
- 再起動後も設定を維持する方法
- 注意事項
1.システム情報の確認
まず、cpufreq-info
コマンドを使用して、システムのCPU情報を確認しましょう。この情報は、適切な周波数設定を行う上で重要です。
sudo apt-get install cpufrequtils
cpufreq-info
出力結果から、以下の情報が得られます:
- CPU数:8コア(0-3, 4-7の2グループ)
- ドライバ:mtk-cpufreq
- ハードウェア制限:793 MHz – 1.99 GHz
- 利用可能な周波数ステップ:793 MHz, 910 MHz, …, 1.99 GHz
- 利用可能なガバナー:powersave, conservative, ondemand, userspace, performance, schedutil
- 現在のガバナー:ondemand
2.基本的な使用方法
最小周波数の設定
sudo cpufreq-set -c 0 -d 793MHz
最大周波数の設定
sudo cpufreq-set -c 0 -u 1.99GHz
特定の周波数に固定
sudo cpufreq-set -c 0 -f 1.5GHz
ガバナーの設定
sudo cpufreq-set -c 0 -g performance
注意:"-c 0"
はCPU0を指定しています。他のCPUコアに設定を適用する場合は、このオプションを変更してください(例:-c 1
, -c 2
, …)
3.全CPUコアを一括で変更する方法
例1)最小周波数を1.5GHz、最大周波数を2GHzに設定する場合
echo 1500000 | sudo tee /sys/devices/system/cpu/cpu*/cpufreq/scaling_min_freq
echo 2000000 | sudo tee /sys/devices/system/cpu/cpu*/cpufreq/scaling_max_freq
例2)ガバナーをperformanceに変更する場合
echo performance | sudo tee /sys/devices/system/cpu/cpu*/cpufreq/scaling_governor
無事に変更されたか以下のコマンドで確認してみてください
cat /sys/devices/system/cpu/cpu*/cpufreq/scaling_min_freq
cat /sys/devices/system/cpu/cpu*/cpufreq/scaling_max_freq
cat /sys/devices/system/cpu/cpu*/cpufreq/scaling_governor
4.再起動後も設定を維持する方法
/etc/default内でcpufrequtilsを作成します。
sudo nano /etc/default/cpufrequtils
以下のように設定を追加することで変更することが出来ます。
GOVERNOR="performance"
MAX_SPEED="1990000"
MIN_SPEED="793000"
5.注意事項
- ハードウェアの制限: 設定可能な周波数は、ハードウェアによって制限されています。システム情報で確認した範囲内で設定してください。
- 再起動後のリセット: これらの設定は再起動後にリセットされます。永続的な設定を行いたい場合は、起動時に自動実行されるスクリプトを作成する必要があります。
- システムの安定性: 極端な設定はシステムの不安定化や過熱を引き起こす可能性があります。設定後はシステムの動作を注意深く監視してください。
- 消費電力とバッテリー寿命: パフォーマンスを上げると、消費電力が増加し、ノートPCの場合はバッテリー寿命に影響を与える可能性があります。
設定を変更する際は、システムの動作を慎重に観察し(温度変化など)問題が発生した場合はすぐに元の設定に戻すことをお勧めします。
オーバークロックすることも事実上可能ですが、Chromebookのような機器で行うことはリスクが大きすぎるため、しない方がいいと思います。気になる方は以下の記事を参考にしてみてください。